「統計検定2級テキスト」 練習問題解答例 Ch.2 「確率と確率分布」

当記事は「統計検定$2$級対応 統計学基礎(東京図書)」の読解サポートにあたって第$2$章の「確率と確率分布」に関して演習問題を中心に解説を行います。統計学を学ぶにあたっては確率の基本トピックやベルヌーイ分布や正規分布などの確率分布などは重要なので演習を通して抑えておくと良いと思います。

本章のまとめ

練習問題解説

問$2$.$1$

・$[1]$
$P(A \cup B) = P(A) + P(B) – P(A \cap B)$より下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
P(A \cup B) &= P(A) + P(B) – P(A \cap B) \\
P(A \cap B) &= P(A) + P(B) – P(A \cup B) \\
&= 0.5 + 0.7 – 0.9 = 0.3
\end{align}
$$

・$[2]$
$\displaystyle P(B|A) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)}$より下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
P(B|A) &= \frac{P(A \cap B)}{P(A)} \\
&= \frac{0.3}{0.5} = 0.6
\end{align}
$$

問$2$.$2$

問$2$.$3$

問$2$.$4$

問$2$.$5$

確率変数$X \sim \mathcal{N}(50,10^2), Z \sim \mathcal{N}(0,1)$を定める。この時、それぞれの確率は下記のように計算できる。

・$[1]$
$$
\large
\begin{align}
P(60 < X \leq 70) &= P \left( \frac{60-50}{10} < Z \leq \frac{70-50}{10} \right) \\
&= P(1 < Z \leq 2) \\
&= 0.1587 – 0.028 = 0.1307
\end{align}
$$

・$[2]$
$$
\large
\begin{align}
P(52 < X) &= P \left( \frac{52-50}{10} < Z \right) \\
&= P(0.2 < Z) \\
&= 0.4207
\end{align}
$$

・$[3]$
$$
\large
\begin{align}
P(52 < \overline{X}) &= 0.05 \\
P \left( \frac{\sqrt{n}(52-50)}{10} < Z \right) &= 0.05 \\
0.2 \sqrt{n} &= 1.645 \\
n &= 5^2 \times 1.645^2 \\
& \simeq 68
\end{align}
$$

問$2$.$6$

重量の合計を$\displaystyle S_{10} = \sum_{i=1}^{10} X_i$とおくと、$S_{10} \sim \mathcal{N}(556,10 \cdot 7.2^2)$であるので、$600 < S_{10}$である確率は下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
P(600 < S_{10}) &= P \left( \frac{(600-556)}{7.2 \sqrt{10}} < Z \right) \\
& \simeq P(1.93 < Z) \\
& \simeq 0.0268
\end{align}
$$

参考

・統計検定$2$級 まとめ

・離散型確率分布
・連続型確率分布