行基本変形は基本行列(elementary matrix)の積による操作によって表すことができるなど、基本行列は
よく出てくるので抑えておくと良いです。当記事では列基本変形の概要と列基本変形と基本行列の対応について取り扱いました。
作成にあたっては「チャート式シリーズ 大学教養 線形代数」の第$3$節「行列の構造」を主に参考にしました。
・数学まとめ
https://www.hello-statisticians.com/math_basic
Contents
列基本変形と基本行列
基本行列の定義
下記で詳しく取り扱った。
列基本変形
列基本変形と基本行列の対応
具体例の確認
以下、「チャート式シリーズ 大学教養 線形代数」の例題の確認を行う。
基本例題$041$
$[1]$
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{cccc} 4 & -1 & 3 & 0 \\ 1 & 2 & -4 & 2 \end{array} \right)
\end{align}
$$
上記に対し、$1$列目と$2$列目を入れ替える列基本変形を行うと下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{cccc} 4 & -1 & 3 & 0 \\ 1 & 2 & -4 & 2 \end{array} \right) \longrightarrow \left(\begin{array}{cccc} -1 & 4 & 3 & 0 \\ 2 & 1 & -4 & 2 \end{array} \right)
\end{align}
$$
$[2]$
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{ccc} -1 & 2 & 3 \\ 2 & 1 & 1 \end{array} \right)
\end{align}
$$
上記に対し、$1$列目の$2$倍を$2$列目に加える列基本変形を行うと下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{ccc} -1 & 2 & 3 \\ 2 & 1 & 1 \end{array} \right) \longrightarrow \left(\begin{array}{ccc} -1 & 0 & 3 \\ 2 & 5 & 1 \end{array} \right)
\end{align}
$$
$[3]$
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{cccc} 1 & 0 & -2 & 1 \\ 1 & 1 & 1 & -1 \\ -1 & 3 & -5 & 0 \end{array} \right)
\end{align}
$$
上記に対し、$1$列目の$-1$倍を$2$列目に加え、$1$列目の$1$倍を$3$列目に加える列基本変形を行うと下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
\left(\begin{array}{cccc} 1 & 0 & -2 & 1 \\ 1 & 1 & 1 & -1 \\ -1 & 3 & -5 & 0 \end{array} \right) \longrightarrow \left(\begin{array}{cccc} 1 & -1 & -1 & 1 \\ 1 & 0 & 2 & -1 \\ -1 & 4 & -6 & 0 \end{array} \right)
\end{align}
$$