統計検定準1級 問題解説 ~2016年6月実施 選択問題及び部分記述問題 問9~

過去問

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[1]解答

$\boxed{\mathsf{12}}$ : $④$

$(A)$ 触媒,$(B)$ 温度,$(A\times B)$ 触媒と温度の交互作用 と表すことにする.交互作用を誤差にプールすると,$S’_E = S_E + S_{A\times B} = 346 + 168 = 514$ .$\phi’ E = \phi _E + \phi_{A\times B} = 13$ であるから,$V’_E = 514/13 = 39.54$ .これは$V_E = 38.4$ より大きいので,触媒,温度それぞれの $F$ 値はいずれも小さくなる.

$①$. : それぞれの $F$ 値は小さくなるため,$F$ 値の和も変化する.誤り.
$②$:$F$ 値と残差の自由度が変化するため $P$ 値も変化する.誤り.
$③$:$②$ と同様.誤り.
$④$:正しい.
$⑤$:残差の自由度は変化する.誤り.

[2]解答

$\boxed{\mathsf{13}}$ : $④$
触媒と温度の交互作用は有意でないため,$① \sim ③$ は誤り.
触媒について,$F_A = 0.624 < F_{0.05}(2,9) = 4.26$ であるから,有意水準 $5\%$ で触媒の効果は有意でない.温度については,$F_B = 4.370 > F_{0.05}(2,9) = 4.26$ であり,有意水準 $5\%$ で有意である.温度についての表をみると,最適温度は $450°c$ ,点推定値は $88\%$ であることがわかる.
したがって,正しいのは $④$ .

注意
[1] に交互作用は有意でないと判断したと記述があるため,$① \sim ③$ は誤り.
$④$,$⑤$ については,有意水準 $1\%$ で考えると触媒,温度のどちらも有意でない.選択肢の中から適切なものを選ぶ必要があるため,有意水準$5\%$ で考えた結果を採用している.