統計検定準1級 問題解説 ~2018年6月実施 問8 ARモデル~

解答

[1] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{12}\ }$ : ②

$\alpha=0.5$のとき、$AR(1)$の偏自己相関係数はラグ$1$のみ正で残りは$0$となる。よって②が正しい。

[2] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{13}\ }$ : ②

$$
\large
\begin{align}
u_{t+1} = 0.1 u_t + \epsilon_{t+1}
\end{align}
$$

上記の式に対し、両辺の分散を考えると、$u_t$と$\epsilon_{t+1}$は独立であるので、下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
V[u_{t+1}] &= V[0.1 u_t + \epsilon_{t+1}] \\
&= 0.1^2V[u_t] + V[\epsilon_{t+1}]
\end{align}
$$

ここで、上記が定常であると考えると、下記のように変形できる。
$$
\large
\begin{align}
V[u_{t+1}] &= 0.1^2V[u_t] + V[\epsilon_{t+1}] \\
\sigma_u^{2} &= 0.01\sigma_u^{2} + \sigma^2 \\
0.99 \sigma_u^{2} &= \sigma^{2} \\
\sigma_u^{2} &= \sigma^{2}/0.99
\end{align}
$$

よって②が正しい。

[3] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{14}\ }$ : ③

$E[\epsilon_{t+1}]=0$、$|\alpha|<1$より$E[u_t]=0$などを用いることで、不偏性は示すことができる。以下、分散について確認を行う。

$$
\large
\begin{align}
u_{t+1} = \alpha u_t + \epsilon_{t+1}
\end{align}
$$

上記の式に対して、$[2]$と同様に$\sigma_u^{2}$の計算を行う。
$$
\large
\begin{align}
V[u_{t+1}] &= V[\alpha u_t + \epsilon_{t+1}] \\
&= \alpha^2V[u_t] + V[\epsilon_{t+1}] \\
\sigma_u^{2} &= \alpha^2\sigma_u^{2} + \sigma^2 \\
(1-\alpha^2) \sigma_u^{2} &= \sigma^2 \\
\sigma_u^{2} &= \frac{\sigma^2}{1-\alpha^2}
\end{align}
$$

上記より、サンプル数が同一の場合は$\sigma_u^{2}$の分散は$\sigma^2$の分散より大きくなる。よって、③が正しい。

解説

$[2]$と$[3]$に関しては定常性を用いた式の変形を抑えている必要があり、特に$[3]$はやや難しいと思われました。関連の式変形に慣れるにあたって、演習を行なっておくと良いと思われました。