統計検定準1級 問題解説 ~2018年6月実施 問2 無作為非復元抽出~

解答

[1] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{記述3}\ }$ : $\displaystyle \frac{1}{2}$

$X_i^2$の期待値$E[X_i^2]$は期待値の定義に基づいて下記のように計算することができる。
$$
\large
\begin{align}
E[X_i^2] &= 0^2 \times \frac{5}{10} + 1^2 \times \frac{5}{10} \\
&= \frac{5}{10} \\
&= \frac{1}{2}
\end{align}
$$

上記より、$\displaystyle E[X_i^2] = \frac{1}{2}$がわかる。

[2] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{記述4}\ }$ : $\displaystyle \frac{2}{9}$

無作為非復元抽出であることから$X_i=1, X_j=1$となる確率は$\displaystyle \frac{{}_{5} C_2}{{}_{10} C_2} = \frac{10}{45} = \frac{2}{9}$である。よって、$E[X_iX_j]$は下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
E[X_i^2] &= 0 \times \left(1-\frac{2}{9} \right) + 1 \times \frac{2}{9} \\
&= \frac{2}{9}
\end{align}
$$

上記より、$\displaystyle E[X_iX_j] = \frac{2}{9}$がわかる。

[3] 解答

$\boxed{ \ \mathsf{記述5}\ }$ : $\displaystyle \frac{1}{36}$

$V[\bar{X}]=E[\bar{X}^2]-E[\bar{X}]^2$を元に$V[\bar{X}]$の導出を以下行う。
・$E[\bar{X}^2]$
$$
\large
\begin{align}
E[\bar{X}^2] &= E \left[ \left( \frac{1}{5} \sum_{i=1}^{5} X_i \right)^2 \right] \\
&= \frac{1}{25} E \left[ \left( \sum_{i=1}^{5} X_i \right)^2 \right] \\
&= \frac{1}{25} \left( \sum_{i=1}^{5} X_i^2 + \sum_{i \neq j} X_iX_j \right) \\
&= \frac{1}{25} ( 5E[X_i^2] + 20E[X_iX_j] ) \\
&= \frac{1}{25} \cdot \frac{5}{2} + \frac{1}{25} \cdot \frac{20 \cdot 2}{9} \\
&= \frac{5}{18}
\end{align}
$$

・$E[\bar{X}]^2$
$$
\large
\begin{align}
E[\bar{X}]^2 &= E \left[ \frac{1}{5} \sum_{i=1}^{5} X_i \right]^2 \\
&= \left( \frac{1}{2} \right)^2 \\
&= \frac{1}{4}
\end{align}
$$

よって、$V[\bar{X}]$は下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
V[\bar{X}] &= E[\bar{X}^2] – E[\bar{X}]^2 \\
&= \frac{5}{18} – \frac{1}{4} \\
&= \frac{1}{36}
\end{align}
$$

解説

$[1]$と$[2]$が$[3]$を計算する上で用いることに気づくと全体が一連の流れに沿って理解できるので良いと思います。また、$[3]$では$V[X_1+X_2]=V[X_1]+V[X_2]$が成立しないことに注意が必要で、これは有限非復元抽出に起因することを抑えておくと良いです。

この問題に関連する公式に関しては下記でも取り扱いましたので、こちらも合わせて確認しておくと良いと思います。
https://www.hello-statisticians.com/explain-terms-cat/expectation-variance-covariance.html

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