数学検定1級 解説 〜公式問題集 解説&解答 Ch.5「幾何・整数」〜

数学検定$1$級は数Ⅲまで相当の数学の基本トピックに関して取り扱った検定であり、統計学に必要な数学を身につける際の指標に役に立ちます。当記事では「日本数学検定協会 監修」の「数学検定問題集 $1$級」より、第$5$章の「幾何・整数」の解説と演習問題の解答例などを取り扱いました。

・数学検定まとめ
https://www.hello-statisticians.com/math_certificate

①幾何学

計算技能問題

問題.$1$

問題.$2$

問題.$3$

問題.$4$

数理技能問題

問題.$1$

問題.$2$

問題.$3$

②整数の性質

計算技能問題

問題.$1$

$$
\large
\begin{align}
x + 2y + 3z = 12
\end{align}
$$

$x,y,z$が正の整数であることより、係数の大きい$z,y,x$の順に考えれば良い。以下のように$z=1,2,3$に関してそれぞれ場合分けして考える。
i) $z=3, x+2y=3$
$(y,x)=(1,1)$

ⅱ) $z=2, x+2y=6$
$(y,x)=(2,2),(1,4)$

ⅲ) $z=1, x+2y=9$
$(y,x)=(4,1),(3,3),(2,5),(1,7)$

よって$(x,y,z)=(1,1,3), (1,4,1), (2,2,2), (3,3,1), (4,1,2), (5,2,1), (7,1,1)$のとき、式が成立する。

問題.$2$

問題.$3$

数理技能問題

問題.$1$

・$[1]$
分母を$1$〜$9$の総当たりで考えると、$\displaystyle \frac{5}{7} = 0.714…$であり、小数点以下が一番近い値をとる。よって$\displaystyle \frac{19}{7}$が最も近い値をとる。

・$[2]$
下記のプログラムを実行することによって計算できる。

import numpy as np

q = np.arange(1., 100., 1.)
min_error = 1.

for i in range(q.shape[0]):
    for j in range(i):
        delta = np.abs(q[j]/q[i]+2.-np.e)
        if delta < min_error:
            min_error = delta
            print(q[i],2*q[i]+q[j])

実行結果

(2.0, 5.0)
(3.0, 8.0)
(4.0, 11.0)
(7.0, 19.0)
(18.0, 49.0)
(25.0, 68.0)
(32.0, 87.0)
(39.0, 106.0)
(71.0, 193.0)

よって$\displaystyle \frac{193}{71}$が最も近い値をとる。

・注意事項
$[1]$の問題集付属の解答では$\displaystyle \frac{9}{7}$のようにあるが、$e=2.71…$の近似であることより$19$から$1$が抜けたと考えてよいと思われる。

問題.$2$

問題.$3$