微分方程式(differential equation)の基本事項まとめ②|初期条件・初期値問題

微分方程式(differential equation)は多くの応用先がありますが、統計学を学ぶにあたってもハザード関数から確率密度関数を導出する際などに用いられます。当記事では微分方程式を解く際に重要になる「初期条件・初期値問題」について取り扱いました。
作成にあたっては「チャート式シリーズ 大学教養 微分積分」の第$9$章「微分方程式」を主に参考にしました。

・数学まとめ
https://www.hello-statisticians.com/math_basic

初期条件・初期値問題

微分方程式の初期条件で与えられた値を初期値といい、初期値を代入して微分方程式の定数の具体的な値を計算する。このような問題を初期値問題という。

微分方程式における初期値問題の計算例

以下、「チャート式シリーズ 大学教養 微分積分」の例題の確認を行う。

基本例題$162$

・$[1]$
$$
\large
\begin{align}
y’ = xy^2
\end{align}
$$

上記の解の$\displaystyle y = -\frac{2}{x^2 + C}$に$x=1, y=-1$を代入すると下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
y &= -\frac{2}{x^2 + C} \\
-1 &= -\frac{2}{1^2 + C} \\
-1-C &= -2 \\
C &= -1+2 \\
&= 1
\end{align}
$$

よって$\displaystyle y = -\frac{2}{x^2 + 1}$が得られる。

・$[2]$
$$
\large
\begin{align}
xy’ + y = y^2
\end{align}
$$

上記の解の$\displaystyle y = \frac{1}{Cx+1}$に$\displaystyle x=1, y=\frac{3}{2}$を代入すると下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
y &= \frac{1}{Cx+1} \\
\frac{3}{2} &= \frac{1}{C+1} \\
3(1+C) &= 2 \\
3C &= -1 \\
C &= -\frac{1}{3}
\end{align}
$$

よって$\displaystyle y = \frac{1}{-x/3+1} = \frac{3}{3-x}$が得られる。

・$[3]$
$$
\large
\begin{align}
y’ = e^{x+y}
\end{align}
$$

上記の解の$y = -\log{(-(e^{x} + C))}$に$x=0, y=0$を代入すると下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
y &= -\log{(-(e^{x} + C))} \\
0 &= -\log{(-(e^{0} + C))} \\
\log{(-(1 + C))} &= 0 \\
-(1 + C) &= e^{0} \\
C &= – 1 – 1 \\
&= -2
\end{align}
$$

よって$\displaystyle y = -\log{(2-e^{x})}$が得られる。

基本例題$170$