【Julia入門】Juliaのコレクション③ 辞書型オブジェクト

統計や機械学習に関するプログラミングではPythonRが用いられることが多いですが、近年Juliaも注目を集めています。そこで当シリーズではJuliaの基本構文からライブラリの用い方などについて取りまとめます。当記事ではJuliaの辞書型オブジェクトについて取りまとめを行いました。

Julia入門
https://www.hello-statisticians.com/julia

Julia 1.8 Documentation
https://docs.julialang.org/en/v1/

辞書型オブジェクト

辞書型オブジェクトの概要

辞書(dictionary)は『キー(key)』と『値(value)』の二つをセットで格納する形式です。辞書の基本的な使い方は『キーを検索し値を取得を行う』と抑えておくと良いです。

辞書の初期化・値の追加・値の取得

辞書の初期化は下記のようにDict{String, Int}()を用いることで行うことができます。

d = Dict{String, Int}()
println(d)
println(typeof(d))

・実行結果

Dict{String, Int64}()
Dict{String, Int64}

辞書への値の追加と値の取得は下記のように行うことが可能です。

d = Dict{String, Int}()

d["apple"] = 1
d["orange"] = 2
d["grape"] = 3

println(d)
println(d["apple"])

・実行結果

Dict("orange" => 2, "apple" => 1, "grape" => 3)
1

キーの検索・判定

辞書の活用にあたっては『キーが辞書に含まれる場合に値を返し、含まれない場合は別の処理を返す』ような処理がよく用いられます。この際に『キーが辞書に含まれるかの判定』はhaskey関数を用いることで行うことができます。

d = Dict{String, Int}()

d["Python"] = 1
d["R"] = 2
d["Julia"] = 3

println(haskey(d, "Julia"))
if haskey(d, "Julia")
    println("Found")
else
    println("Not Found")
end

・実行結果

true
Found

参考

Julia 1.8 Documentation
https://docs.julialang.org/en/v1/