過去問題
過去問題は統計検定公式が問題と解答例を公開しています。こちらを参照してください。
- 統計検定準1級(2021.06)【問題】(統計検定公式)
- 統計検定準1級(2021.06)【正解と略解】(統計検定公式)
解答
$\boxed{ \ \mathsf{記述1}\ }$ : $0.4$
$\boxed{ \ \mathsf{記述2}\ }$ : $0.85$
[1] $P(B)$は、和事象と積事象の関係と確率の乗法定理$(P(A\cap B)=P(B)\times P(A|B))$を用いて導き出す。
$$
\begin{align}
P(A\cup B)&=P(A)+P(B)-P(A\cap B)\\
P(A\cup B)-P(A)&=P(B)\{1-P(A|B)\}\\
P(B)&=\frac{P(A\cup B)-P(A)}{1-P(A|B)}=\frac{0.65-0.45}{1-0.5}=0.4
\end{align}
$$
[2]
$$
\begin{align}
P(A\cap B)&=P(B)\times P(A|B)=0.4\times 0.5=0.2\\
\therefore P(A\cup B\cup C)&=P(A)+P(B)+P(C)\\&\quad -P(A\cap B)-P(A\cap C)-P(B\cap C)+P(A\cap B\cap C)\\
&=0.45+0.4+0.45-0.2-0.2-0.1+0.05=0.85
\end{align}
$$
解説
条件付き確率
ある事象が起こったとわかった上で、別のある事象が起こる確率のことを条件付き確率という。
例えば、ある事象$B$が起こったとわかった上で別の事象$A$が起こる確率は$P(A|B)$と表し、$$P(A|B)=\frac{P(A\cap B)}{P(B)}$$と定義される。
同様に、ある事象$A$が起こったとわかった上で別の事象$B$が起こる確率は$$P(B|A)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}$$となる。
確率の乗法定理
条件付き確率の定義式を変形すると、$$P(A\cap B) =P(B)\times P(A|B)=P(A)\times P(B|A)$$となるが、これを確率の乗法定理という。
独立な事象
2つの事象があって、一方の事象の起こる確率に、もう一方の事象の起こる確率が影響されない場合、これらの事象は互いに独立であるという。このとき$$P(A\cap B)=P(A)\times P(B)$$となる。