Ch.10 「正規分布、2項分布に関する推測」の章末問題の解答例 〜現代数理統計学〜

当記事は「現代数理統計学(学術図書出版社)」の読解サポートにあたってChapter.10の「正規分布、2項分布に関する推測」の章末問題の解説について行います。
基本的には書籍の購入者向けの解説なので、まだ入手されていない方は購入の上ご確認ください。また、解説はあくまでサイト運営者が独自に作成したものであり、書籍の公式ページではないことにご注意ください。(そのため著者の意図とは異なる解説となる可能性はあります)

↓下記が公式の解答なので、正確にはこちらを参照ください。
https://www.gakujutsu.co.jp/text/isbn978-4-7806-0860-1/

章末の演習問題について

問題10.1の解答例

自由度$\nu$の$\chi^2$分布$\chi^2(\nu)$はガンマ分布$\displaystyle Ga \left( \frac{\nu}{2},2 \right)$に一致する。ガンマ分布$\displaystyle Ga(\nu,\alpha)$の期待値$E[X]$は$E[X] = \nu \alpha$なので、$\chi^2$の期待値は自由度に一致する。

ここで$V$を自由度$k$の$\chi^2$分布$\chi^2(k)$に従うと考えるとき、確率変数$\displaystyle \frac{1}{V}$の期待値を考える。$\chi^2(k)$の確率密度関数を$f(v)$と定義するとき、期待値$\displaystyle E \left[ \frac{1}{V} \right]$は下記のように計算できる。
$$
\large
\begin{align}
E \left[ \frac{1}{V} \right] &= \int_{0}^{\infty} \frac{1}{v} \times f(v) dv \\
&= \int_{0}^{\infty} \frac{1}{v} \times \frac{1}{2^{\frac{k}{2}} \Gamma \left( \frac{k}{2} \right)} v^{\frac{k}{2}-1} e^{-\frac{v}{2}} dv \\
&= \frac{1}{2^{\frac{k}{2}} \Gamma \left( \frac{k}{2} \right)} \int_{0}^{\infty} v^{\left( \frac{k}{2}-1 \right)-1} e^{-\frac{v}{2}} dv \\
&= \frac{2^{\frac{k}{2}-1} \Gamma \left( \frac{k}{2}-1 \right)}{2^{\frac{k}{2}} \Gamma \left( \frac{k}{2} \right)} \int_{0}^{\infty} \frac{1}{2^{\frac{k}{2}-1} \Gamma \left( \frac{k}{2}-1 \right)} v^{\left( \frac{k}{2}-1 \right)-1} e^{-\frac{v}{2}} dv \\
&= \frac{\Gamma \left( \frac{k}{2}-1 \right)}{2 \Gamma \left( \frac{k}{2} \right)} \times 1 \\
&= \frac{\Gamma \left( \frac{k}{2}-1 \right)}{2 \left( \frac{k}{2}-1 \right) \Gamma \left( \frac{k}{2}-1 \right)} \\
&= \frac{1}{k-2}
\end{align}
$$

上記を元に考えることで、$\displaystyle \sigma_2^2 / \sigma_1^2$に関する不偏推定量$\displaystyle \widehat{ \sigma_2^2 / \sigma_1^2}$は$(10.14)$式のように表される。

問題10.2の解答例

問題10.3の解答例

正規分布$N(\mu,\sigma^2)$の確率密度関数を$f(x)$のようにおくと、下記のように表すことができる。
$$
\large
\begin{align}
f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}} \exp \left( – \frac{(x-\mu)^2}{2 \sigma^2} \right) \quad (1)
\end{align}
$$

(1)式に対して下記で表す$(10.38)$式を用いて変形を行うことを考える。
$$
\large
\begin{align}
T(x) &= – \frac{(x-\mu)^2}{2} \quad (2) \\
\psi &= \frac{1}{\sigma^2} \quad (3)
\end{align}
$$

(2)式、(3)式を元に(1)式は下記のように変形を行うことができる。
$$
\large
\begin{align}
f(x) &= \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}} \exp \left( – \frac{(x-\mu)^2}{2 \sigma^2} \right) \\
&= \exp \left( \log{\sqrt{\frac{\psi}{2 \pi}}} \right) \exp \left( T(x) \psi \right) \\
&= \exp \left( – \frac{1}{2} \log{ \left( \frac{2 \pi}{\psi} \right)} \right) \exp \left( T(x) \psi \right) \\
&= \exp \left( T(x) \psi – \frac{1}{2} \log{ \left( \frac{2 \pi}{\psi} \right)} \right)
\end{align}
$$

上記を$(8.63)$式と見比べることにより下記が得られる。
$$
\large
\begin{align}
h(x) &= 1 \\
c(\psi) &= – \frac{1}{2} \log{ \left( \frac{2 \pi}{\psi} \right)}
\end{align}
$$

問題10.4の解答例

問題10.5の解答例

問題10.6の解答例

問題10.7の解答例

問題10.8の解答例

問題10.9の解答例

問題10.10の解答例

問題10.11の解答例

問題10.12の解答例